『怒りたくて怒ってるわけちゃうのになぁ 子どもも大人もしんどくない子育て』

 

Twitterで話題の本、直感的にこれは僕が大事にしたいことを書いてくれているような気がして、発売後すぐ買って読んでみました。

 

著者のきしもとたかひろさんは、学童保育をされている支援者さん。

既視感があるなと思ったら、過去に一度自己肯定感についての投稿をリツイートさせていただいていました。

 

本書では、子どもたちと関わる上で「きしもとさんが」気をつけたいと考えていることが書かれています。

 

全編を通して、通底するのは子どもを一人の主体として尊重する姿勢。

何かを押しつけるのではなく、提案し交渉する。本人にとっての受け止め方を想像する。

 

「こんな声かけがベスト」という正解があるわけではなく、その時その場面で変わる答えを、迷ったり振り返ったりしながら模索していくという、控えめながらも一貫した姿勢が素敵だなと思いました。

 

学びになったのは、「できたことをほめるのではなく喜びに共感する」という考え方。

いたずらに「エライね」「スゴイね」とは言わないように心がけていますが、それでも大人の目線でほめることが多いなと、自身を振り返って思いました。

これは年齢やその子の特性によっても違い、まだ本人が喜びを感じたり共感を求めたりする場面が少ない場合、大人の方から「今のはすごいと思ったよ」「見ていて嬉しい気持ちになったよ」と、アイ・メッセージで伝えていくことも有効だと思います。

一方で、本人が興味関心(内発的動機づけ)から取り組んでいることに対しては、大人のものさしでほめるのを我慢し、「おもしろいね」「達成できてよかったね」と本人の主観的な体験に共感するという声かけを、意識的に取り入れていきたいと思いました。