『ママも子どもも悪くない!しからずにすむ子育てのヒント』


高山先生の新著。発達障害領域でよく言われる子育てのコツを、一般書として書き下ろした感じです。

支援者としては標準装備しておくべき知識であっても、当事者である親御さんに響くように伝えるのはなかなか難しい。抽象的・理念的になってしまったり、上から目線になったり…。

その点、この本のシンプルでサポーティブな言葉遣いは参考になるし、直接親御さんにもオススメできる本だなと思いました。


内容としては、「『存在』と『行動』を分ける」=「うまくいかないときは『行動』が悪いだけ、『行動』を変えればOK」という考え方をベースに、よくある「うまくいかないシーン」の対応をまとめています。

表現や付録で使えそうだなと思ったのはこのあたり。

・思い通りでない子どもの行動の理由を、「聞こえていない」「うっかり」「わからない」「わざと」の4つの視点から考える

・「想定外」を想定しておく

・「泣き」の翻訳リスト

・伝わりにくいあいまいな言葉と言い換えの例


子育てしていてつい叱ってばかりになってしまったり、イライラすることや落ち込むことがよくあるという親御さんに読んでもらうと、支えになるところがあるんじゃないかと思う一冊。